タイトル未定

小学校教員です。一人一人の最大限の発達を保障するインクルーシブな教育を目指しています。

インクルーシブな教育へ

 新しくブログを始めました。もとからはてなブログの限定公開で日々の自分の振り返りを書いていたのだけど、人に見せる意識って大切かなと思って書きました。これを良い機会にして学んだことや考えたことの整理の場として使いたい。なにかご意見いただけるとありがたいです。当然、論としてはまとまらないこともあると思いますが、ご容赦いただければ幸いです。

 

最初なので自分の目標について少しだけ。

『インクルーシブな教育を目指す』というのを目標にして小学校の教員になりました。

ちなみにインクルーシブは『包括的な』という意味。インクルーシブな教育へというのは大学時代の卒論のタイトル。なつかしい。

 最近、インクルーシブ教育って言葉をいろんなところで目にすると、特別支援の子たちも一緒に学ぶみたいなことでしょ?みたいな印象を受けることが多い。特別支援の合理的配慮のことでしょ?あくまでも印象で。

けれどそうではない。ここでサラマンカ宣言を紹介したい

 

サラマンカ宣言とは1994年にユネスコスペインの国際会議で92か国の政府および25の国際組織で採択された声明。 

  •  すべての子どもは誰であれ、教育を受ける基本的権利をもち、また、受容できる学習レベルに到達し、かつ維持する機会が与えられなければならず、
  •  すべての子どもは、ユニークな特性、関心、能力および学習のニーズをもっており、
  •  教育システムはきわめて多様なこうした特性やニーズを考慮にいれて計画・立案され、教育計画が実施されなければならず、
  •  特別な教育的ニーズをもつ子どもたちは、彼らのニーズに合致できる児童中心の教育学の枠内で調整する、通常の学校にアクセスしなければならず、
  •  このインクルーシブ志向をもつ通常の学校こそ、差別的態度と戦い、すべての人を喜んで受け入れる地域社会をつくり上げ、インクルーシブ社会を築き上げ、万人のための教育を達成する最も効果的な手段であり、さらにそれらは、大多数の子どもたちに効果的な教育を提供し、全教育システムの効率を高め、ついには費用対効果の高いものとする。

引用:独立行政法人/国立特別支援教育総合研究所http://www.nise.go.jp/blog/2000/05/b1_h060600_01.html

 

 このサラマンカ宣言で明示されているのは、インクルーシブな教育の対象は、あくまでもすべての子どもであるということ。現状の学校に特別支援の必要である子どもを入れるという話ではなく、学校全体を一人一人のニーズに合わせたものに作り変える必要があるということ。この宣言はこれからの教育の指針として重要なことが書かれているのに、驚くほど知名度がない。もっといろいろ大切なことが書いてあるので読んだことない人はぜひ読んでほしい。

 

 考えられることはたくさんあるんだけど、まず思うのは、すべての人(子どもたち)は多様ってこと。そもそも健常児と特別支援の必要な子どもと簡単にカテゴライズできないはず。カテゴライズしているうちは学校でも子どもはカテゴライズされて見られている。全体(通常)とその他(特別支援)であるから最終的にはどちらかを優先したり、ないがしろにしてしまう。そうではなくてもっと学校が一人一人のニーズに合わせることが、結果的に特別支援の必要な子の支援になるということ。結果的にアプローチは同じになっても一人一人、多様だということ。すべて同じ教室で勉強すればいいわけじゃない。一人一人の教育的なニーズに即して教育システムや教育活動を考えなくてはいけない。教員であればわかると思うけど、学級にいる問題のない見過ごされがちな子がいる。その子もちゃんと最大限の発達ができているか、そういうことが大切ではないかと思う。

 

 余談だけど、大人でも「よく多様な人が集まった!!」みたいなことを言うのをよく目にする。見るたびにそもそも一人一人の考え方・感じ方・学び方・経験とか全く同じ人はいないわけだから人が集まるたびに多様じゃないのかなと思う。もちろん似ているとかはあると思うけど。

 

つまり一人一人、多様ってこと。集団とかカテゴリーではなく、一人一人が最大限、自分の力を伸ばすにはどうすればいいかという視点が大切。

 

 これ以上は長くなってしまうのでここまで。教員になってから自分の教育活動がインクルーシブな教育かどうかとういことを考えてきた。一人一人を見れているか、最大限の力を伸ばせているか。いろいろやって最初に比べれば、だいぶマシになったけど、まだまだこれから。

イエナプランとか外国の教育ばっかりに目がいっていたけど、公立学校でもできることはまだまだありそう。これからこのことを中心に考えたことや、やったこととをまとめていくつもり。

 

すごく久しぶりにインクルーシブ教育について書いたけど、ちょっとならぱっと書ける。大学時代とあまり変わっておらず、バーっと書いたので論理的に弱い、言葉のチョイスが悪いところもあるのでご容赦ください。

 

読んでいただいた方(がもしいたら)、ありがとうございました!!